第21章 いざ！出陣！【21】

『一期さん！？』


一期「弟たちに何をしようとしていたのですか？」


『怖いんですけど！それに、何するって！天使達は私より先に寝るから私が寂しくなったら添い寝しに行くかもって言っただけだもん！』


一期「弟達に夜這などやめて頂きたいですな」


『するわけないでしょ！？その前に弟達の前で夜這とか言ったらダメでしょ！？』


一期「弟達ならもういませんよ？」


『えっ！？うそぉ！？』


振り返るとそこに二人の姿はなかった


『えっ！？どこ行ったの！？』


一期「主が一人で発情している内に博多が二人を連れて行きましたよ」


『ふぅ、良かった……んあ！？一期さん今、何て言った？』


一期「博多が二人を連れて行きましたよと言いました」


『なっ！それも言ったけどその前っ！あっ！……やっぱりいいや、何でもない！』


一期「主、私にはわかっています、我慢しなくて良いですよ？せめて夜這なら弟達ではなく私にして頂きたいですな」


『だから！そんな事しないからね！？』


一期「主は私がキライなのですね…」


一期さんは少ししょんぼりして俯いた


『なっ！そんな事言ってないじゃん！』


一期さんは顔をあげると


一期「ならば私も弟達のように抱き締めてくれませんか？」


『なっ、何でそうなるのかな？』


しまいには悲しそうに笑う一期さんにいたたまれなくなり…


『少しだけだよ！？』


一期「はい」


一期さんが腕を広げると私はそこへ飛び込みぎゅっと抱き付いた
一期さんの腕も私の背中にまわりフワリと抱き締める
一期さんの心臓がドキドキと音をたてていた


『ふふふっ』


一期「主？どうしたのですか？」


一期さんは上半身を私から離すと顔を覗き込んできた
私も一期さんを見上げ


『一期さんの心臓、ドキドキしてるね？』


一期「あっ…／／／すみません！嬉しくて…主、お覚悟して頂きます」


『へっ！？お覚悟！？』


すると一期さんは私の前髪をかきあげ額にチュッとキスをした
驚いた私は額を両手で隠し一期さんから離れると
一期さんは満足したのかいつもの王子スマイルに戻っていた


一期「はははっ、主、他の弟達の所にも行ってあげて下さい」


そうして一期さんは師匠達の所へ戻っていった


『なっ！………／／／』