第21章 いざ!出陣!【21】
私はお肉を頬張りながら平野君と前田君と楽しくお喋りしていると、ある事に気付いた
『あれ?ねぇ、乱ちゃんと包ちゃんは?』
前田「二人なら、いち兄達と一緒にいます」
平野「いち兄の所には骨喰兄さんと鯰尾兄さんと師匠達が一緒にいます」
『師匠達!?なるほどね、鳴狐さんとお供の狐さんか』
彼らがいる方を見るとバーベキューを楽しんでいる六人と一匹がいた
『鳴狐さん…師匠達で括られたよ…後でお酌してあげよう…それよりさ!二人は何か私にして欲しい事とかない?』
すると二人はう~んと首を傾げて悩みだした
平野「う~ん、困りましたね」
前田「何も思い付きません…」
『あわわわ、無ければ良いんだよ?困らせたい訳じゃないんだよ?』
すると二人は顔を見合せ、はっ!と思い出したような顔をするとモジモジしながら近寄ってきた
『ちょっ!二人とも!?そんなモジモジしながら来ると可愛いすぎるからぎゅってしていい!?』
平野・前田「はい!」
私は近くにあったテーブルに皿を置き腕を広げると二人が飛び込んで来てくれた
『どうしたの?二人とも、珍しいね?』
前田「僕達、主君にこんな風に抱き締めて貰った事がなかったので…」
平野「ずっと皆が羨ましかったんです…」
『あぁぁ…そうなんだ、ごめんね?気付かなくてごめんね?二人ならいつでも来て良いからね?私が寝てても叩き起こしていいんだよ?』
平野「それは出来ないかもしれません」
『何で!?』
前田「主君が寝る前に僕達の方が先に寝てしまうからです」
平野「それに僕達は寝てしまうと朝まで起きませんから」
二人はそう言うと私の腕の中で顔を見合せあははっ!と笑った
そんな二人が可愛いくて更にぎゅっと抱き締めた
平野「ぅあっ!」
前田「主君、苦しいです」
『二人が可愛いすぎるのがいけないんだよ?我慢してね?しかし…私の方が寂しくなって二人の布団に潜り込むかもしれない…一期さんにお覚悟されるかな?』
一期「主、聞こえましたよ。弟達に何をしようと?」
私は急いで抱き締めていた二人に頬ずりをして頭を撫でると二人から離れ一期さんの方へ向いた