第6章 いざ!出陣! 【6】
薬研「昨日はよく眠れたか?っておい!?何で泣いてる!?」
『っ!(だって!さっきまで君、死んでたじゃん!悲しかったんだもん!……なんてコワくて言えない…)』
それを誤魔化すようにゴシゴシと涙を拭くと、不細工にニコリと笑って見せる
薬研「ははっ!それで泣いてないよって言ってるつもりか?顔がひきつってるぜ。」
そう言って拭き残した涙の跡を拭ってくれようとしたのか、こちらに手を伸ばしてきた
それに驚きビクッと肩を震わせてしまった
薬研「あ……大将…俺っちが怖いのか?」
怖くないって言ったら嘘になるよ?だって生き返ったんだよ!?怖いでしょ!?
そんな事を考えていたら肯定と捉えたのか、とても優しい声で話し掛けてきた
薬研「そうか。大将、怖がらせてごめんな。そんなに怯えないでくれないか?」
あまりにも優しい声で言うから、申し訳ない気持ちになってくる。
『あ……ごめんなさい……』
謝って俯いた。
薬研「謝らないでくれ。その、怖がる理由を教えてくれないか?」
『………あなたが、死んでる様に見えて…傷だらけだし…気付かない内に私が殺したんだって…そう思ったら悲しくなって…でも生き返ったからビックリして……』
薬研「………………………………………」
『(ひぃ~~~~~~~~~!お、怒らせた!?正直に言わなきゃ良かったぁ~~~~~~!)』