第20章 いざ!出陣! 【20】
『薬研君!何でスズメバチがいるの!?』
薬研「多分ボールが落ちた近くに巣があったんだろうな」
『ヤバいね!きっと怒らせたね!?』
薬研「あぁ、追って来てる」
草むらの出口の近くまで来ると薬研君は私を抱えたまま高くジャンプし、庭で待っていた皆の元に飛び降りた
『皆逃げて!』
厚「何だ!?」
『スズメバチが来るよ!逃げて!』
すると天使達は、短刀を抜き構えた。また、大将組と蛍君は近くに落ちている小石を拾い始めた
『ちょっと皆!?何するの!?』
愛染「全部、返討にしてやろうぜ!」
天使「おー!」
すると、蛍君と大将組以外の天使達が、大群で飛んでくるスズメバチに向かって走り出した
乱「お触り禁止!」
博多「24時間戦えます!」
不動「主のために!」
小夜「死んでよ…」
天使達は、次々と斬り落としていくが、蜂も大群のため、短刀の攻撃をかいくぐり更にこっちに向かってくる
そしてそれを迎え撃つのが蛍君と大将組
彼らは拾い集めた石を投げ始めた
厚「よっと!」
信濃「デカイからって威張るなよ!」
蛍丸「えいっ!」
投げる石は見事に全てスズメバチにあたり、パチンパチンと音をたてて撃ち落としていった
『おっ…おぅ…ずいぶん楽しそうに蜂斬り落としてるし、飛び回る蜂に石ってあたるんだ……イヤイヤ、普通あたらないよね!?さすがだよ君達……』
薬研「大将!思ったより数が多いここにいると危ない!誰か呼んできてくれないか?」
『うん!わかった!』
私はとりあえず誰かがいそうな広間へ向かって走った
『誰かー!助けてー!誰かー!』
長谷部「主!?」
すると広間から長谷部さんが飛び出してきてぶつかってしまったが、彼はそんな私を受け止めてくれた
長谷部「主!?何があったのですか!?」
『ぅおっ!?長谷部さん!天使達が!スズメバチに襲われてるの!助けて!』
長谷部「わかりました。すぐ行きます。危ないので主はここにいてください」
長谷部さんは私を広間へ押し込んだ
『えっ!?でも!私も何かやらなきゃ!皆戦ってるのに!』
すると後ろから誰かが私の肩を掴んだ