第19章 いざ!出陣! 【19】
『ごちそうさまでしたぁぁぁぁ!』
私は食べ終わった食器を持って広間を飛び出し台所へ向かった
薬研「今日はおとなしくしてろって言ったはずなんだが…」
厚「柱にでも縛りつけておけば良いんじゃねぇか?」
後藤「それはやり過ぎだろ」
一方私は、台所につくと、自分の食器を洗い片付けた
『よしっ!!ほとぼりが冷めるまで皆に会わないようにしよう!…夜中に一人でミカン狩りしましたなんて言ったらまた皆に怒られるしね?うん!』
堀川「なるほどね?そうゆう事だったんだ?」
『えっ!?』
恐る恐る振り返ると堀川君がそれはそれはもう素敵な笑顔で立っていた
『ほ、堀川…君?』
堀川「主さんの様子がおかしいから追いかけて来たんだけど」
『堀川君!えっと、その…』
堀川「主さん、ちょっと待っててね?」
『はいぃぃぃぃ!』
すると堀川君は自分が持って来た食器を洗い片付けた
そして私の方へ向くと手を引かれ隣の茶室へ連れて行かれた
『堀川…君?』
堀川「主さん」
『はいぃぃぃぃ!』
堀川「あははっ!そんなに怯えないでよ?怒らないから」
『ホント?』
堀川「うん!それでね?僕のお願いきいてくれる?」
『勿論です!私に出来る事なら何でもします!』
堀川「あははっ!そんな大袈裟な事じゃないよ?」
すると堀川君はポケットからミカンを取り出した
堀川「主さんから貰ったこのミカン一緒に食べようと思って!主さんの分無かったよね?」
『それは堀川君のだよ!私は昨日摘み食いしたから、良いんです…』
堀川「そうなの?」
『うん、だから…』
堀川「昨日は昨日!今日は今日!僕のお願いきいてくれるって言ったよね?良いよね?」
『うっ!堀川君のキラキラ光線…はい』
そうして二人で座ると堀川君はミカンの皮を剥いて半分に割ると私にくれた
ミカンをもぐもぐ食べながらホッコリしていると台所の方がガヤガヤと賑かになってきた
堀川「皆朝食、食べ終わったみたいだね?」
『うん!私も片付け手伝うね?行こう?』
そして私は立上がり行こうとすると堀川君に手を掴まれ引寄せられると堀川君の胸に倒れ込んだ
『堀川君!?』
堀川「まだ行かないで」
ギュッと抱き締められた