第19章 いざ!出陣! 【19】
三人で部屋に来ると広君は円卓の上にリュックを置いてくれた
『広君ありがとね?』
山姥切「あぁ」
長谷部さんを見ると部屋に入らず廊下でソワソワしていた
『あれ?長谷部さん入らないの?』
長谷部「主…その夜中に男を部屋に招き入れるのはどうかと…」
『ふぅ~ん。広君は飄飄と入ってきたよ?』
山姥切「問題ないだろ」
『うん!』
長谷部「山姥切!お前はもう少し節度というものを!」
『いいから入って?一緒にミカン食べよ?』
長谷部さんの手を掴み部屋へ引き入れた
長谷部「あっ!主!?」
『危ない奴は入れないから大丈夫だよ!』
長谷部「俺は信用されてるんですね?」
『危険物と思ってないだけ』
長谷部「主!?」
山姥切「俺もその扱いか?随分見くびられたものだな」
『のあー!そうじゃないよぉー!」
山姥切「じゃあ何だ?」
『うぅ…もう少し一緒にいて下さい…』
山姥切「あんたは段々素直じゃなくなっていくな」
『なっ!可愛くない事くらいわかってますよーだ!…だからミカン食べて少し話したらお開きにするから!ね?良いでしょ?』
長谷部「主。今夜はとことん付き合いますよ?」
『ゎあ✨良いの!?』
長谷部「主命とあらば」
『おぅ…主命じゃないけど、ありがとう🎶広君も一緒にいてくれる?』
山姥切「あぁ」
『やった✨ポンチョ貸す!』
私はポンチョを探すためタンスを漁った
『くぅ~!二人とも格好いいぜ!』
長谷部「知ってます」
山姥切「当然だ」
『なんだとっ!?全くも~。はいヒヨコ』
ヒヨコのポンチョを広君に手渡すと素直に被ってくれた
それから三人でミカンを食べながら楽しく話し夜が更けて行った
一緒にいろ!とワガママを言っておきながら私は睡魔に襲われていた
山姥切「眠いなら寝たらどうだ?」
『う~もう少し…』
私の目はもうほとんど開いていない
長谷部「主…」
隣に座っていた長谷部さんが優しく頭を撫でてくれた
『あぁ…頭撫でられるの好き…スゥ……スゥ……』
山姥切「寝たな」
長谷部「あぁ」
山姥切「長谷部、子供寝かしつけるの上手いな」
長谷部「おい!それは主に失礼だろう!」
『う~ん…』
長谷部・山姥切「はっ!』