第18章 いざ!出陣! 【18】
皆への配膳が終ると光忠達が私のおにぎりを持って広間へ入って来た
燭台切「主、出来たよ」
『ありがとう!』
そのお盆を受け取ると
『ぉお!卵焼きとタコさんウインナー!』
堀川「おにぎりだけじゃね?」
歌仙「さみしいだろう?」
『二人ともありがとね?』
二人にお礼を告げて三日月さんの隣に座った
三日月「主?おにぎりだけで大丈夫か?」
『うん!歌仙さんと堀川君が作ってくれた卵焼きとタコさんウインナーがあるしね?』
三日月「お子様ランチのようだな?」
『良いじゃん!お子様ランチってちょっとワクワクするじゃん!』
三日月「主はお子様か、はっはっは」
『なんだとっ!?』
三日月「まぁ、落ち着け、俺の焼魚を少しわけてやろう」
すると三日月さんは自分の魚を少しほぐすと箸でつまみ私の口へ入れてくれた
『ん゛~!うんまい!』
私は三日月さんの腕に頭をグリグリした
三日月「はっはっは」
『あっ!そうだ、三日月さん聞きたい事が…』
三日月「なんだ?」
『浦島君の事なんだけど…話聞くと気付いたらここの門の所にいて、どこから来たのかも覚えてないって言ってたの』
三日月「うむ、もしかしたら、はぐれ刀かもしれないな」
『はぐれ刀?ってなに?』
三日月「俺も聞いた話だが一緒に出陣した部隊と出陣先で何らかのトラブルで部隊とはぐれ、元の本丸に帰れなくなった刀剣の事を言うと。もしかしたら、浦島はそれで彷徨っている内にここにたどり着いたんじゃないか?」
『なるほど…そして記憶も無くなる…』
三日月「俺もはぐれ刀かもしれないぞ?」
『ぇえ!?』
三日月「記憶が無ければわからないだろう?」
『ちょっと三日月さん!?』
三日月「はっはっは、要するに、今が楽しければそれで良い」
『なっ!?…随分無理矢理だね…まぁ、私も楽しい方が良いからそれでいいや!』
そうして私は朝食を食べ終えるとズズッとお茶を飲み干し、手を合わせごちそうさまをすると、空いた食器を持ち台所へと向かった
この日から続々とはぐれ刀がこの本丸へとやって来るのだった