第18章 いざ!出陣! 【18】
『かかか、亀さん危ないから誰か呼びに行こう!?』
私は誰かを呼びに行こうと来た道を戻ろうとすると、亀さんが指に噛み付いた
『痛っ!』
思わず亀さんを落としてしまった
噛み付かれた指をフーフーしながら落としてしまった亀さんを拾い上げようとしゃがむと、亀さんは呻き声がする方へ向かって歩き出した
『あっ!亀さん!』
?「くっ!…敵か…くそ~………体が動かない…せめて…亀吉だけでも…無事なら………敵は刺し違えてでも…うっ!……俺だって…虎徹なんだぁー!」
『ひぃーー!』
私はそこで腰を抜かしてしまった。亀さんは声の主の方へ行ってしまった
?「亀吉?無事だったのか!?……良かった……」
私の目が暗闇に慣れてくると門の前に人が倒れているのが見えた
?「ん?……助けを呼んできた?………ははっ……こんな所に………くっ!はぁ、はぁ……」
私は腰を抜かしていたので門の前に倒れている人に声をかけた
『あっ、あのっ!大丈夫ですか?』
?「誰だ!?それ以上近付いたら斬っちゃうぞ!」
『はいぃぃぃ!ごめんなさい!』
すると亀さんが声の主に噛み付いた
?「痛っ!亀吉…なにするんだよー……えっ?…俺を助けるために呼んできた?………そうか」
更に目が暗闇に慣れてきた私はその人をよく見ると男の子?が倒れていた
『あっ、あのっ!』
?「なぁ?そこにいるあんた誰?」
『あっ、私はここであるじとか、ぬしさまとかって呼ばれてる者です』
?「ここ本丸なのか?」
『はい、一応…あのっ!あなたの名前は?』
?「くっ!…俺…浦島虎徹…」
『浦島虎徹君?虎徹…虎徹…蜂須賀さんとか長曽祢さんも虎徹って言ってたような…もっ、もしかして、あなたは刀ですか?』
浦島「あぁ、脇差だ」
『さっきから苦しそうですけど、怪我してるなら治させて下さい』
浦島「俺…もう動く元気ないよ…」
『そのままでいいです、イヤじゃなかったら少しだけ手を握らせて下さい』
浦島「そんなんで…治せるのか…?」
『はい、ですから…』
浦島「んじゃ、たのむ…くっ!いって~」
私は浦島君に近寄ると彼のてを握りしめ治れと念じた
浦島「っ!?」