第17章 いざ!出陣! 【17】
『石切丸さん、部屋までついてきてもらっても良い?』
石切丸「あぁ、それじゃあ行こうか?」
にっかり「僕も一緒に行こう」
『薬研君達は一期さん連れて先に広間行って朝ごはん食べてて?鶴丸は…』
鶴丸「俺は主と一緒に行こう!」
『やっぱり…大倶利伽羅さん一緒に付き添い宜しくね?』
大倶利伽羅「あぁ」
『よしっ!んじゃここは解散!粟田口の皆さん、ではまた広間で会おう!』
そうして脱衣室から出ようとすると
一期「あっ!主殿!」
『はい?』
一期「あのっ、どうして私だけ他人行儀と言いますか…その…敬語なのですか?今日会ったばかりですから仕方ないのかも知れませんが…」
『あ…えっと…その………』
薬研「はははっ、ビビリー大将」
『ちょっと!薬研!?』
薬研「いち兄、大将は、ビビリーだからな!いち兄がどんな人か知らないから少し怯えてるが、直ぐに慣れるぜ!」
一期「そうでしたか、主殿、そんなに怯えないで下さい…私も弟たちと同じ様に接してくれると嬉しいです」
『はい!わかりました!努力しまっ…あっ!むぅ~』
一期「はははっ、それでは改めて自己紹介を、私は一期一振、粟田口吉光の手による唯一の太刀でございます。これからは弟共々宜しくお願い致します」
『こちらこそ宜しく…ね!?よしっ!』
薬研「はははっ!大将、宜しくお願いしますって言おうとしただろ?」
『ちょっと薬研君!上手く誤魔化したつもりだったのに!それ言ったらダメじゃん!』
一期「主殿………」
一期さんは少し落ち込み俯いてしまった
『あわわわわ!一期さんごめんね!?も、もう大丈夫だよ!?皆と一緒だよ!?ね!?だから顔上げて!?』
私は一期さんに近寄ると顔を覗き込んだ
すると一期さんは苦笑いをしながらも顔を上げてくれだが、私も見るなり抱き締めてきた
『へっ?えっ!?えっ!?えっ!?』
一期「主殿は温かいですね」
『あっ、うん、それ皆言ってくれる、嬉しいけどね?』
すると一期さんは、私の腰を抱き寄せたまま上半身だけを少し離し私を見つめると、顎を持ち上げられ深く口付けされた
『っ!?!?!?ん゛ーーーー!』
一期捜索隊「おっ!おい!いち兄!一期!」
慌てて皆が私と一期さんを引き離してくれた