第17章 いざ!出陣! 【17】
私は持ち上げた刀を見上げると
『一期…さん?』
すると、滴がキラッと光った
乱「いち兄ーー!」
『乱ちゃん、はい、一期さん受け取って?』
乱「主さん…ありがとう!いち兄ぃ~無事で良かった…」
乱ちゃんは一期さん(刀)を抱き締め泣き出した。それにつられて五虎退君も泣き出した
大倶利伽羅「あんたはいつまで池に浸かってるんだ?」
すると、大倶利伽羅さんは私を池から引き上げてくれた
『大倶利伽羅さんありがとう!』
鶴丸「主!びしょ濡れだな!」
『うん!でも、こんなのどうって事無いよ?それよりさ、一期さんの人形はどこ?』
石切丸「一期君は刀に戻ってるみたいだね?」
『石切丸さん、出せる?』
石切丸「私にはそんな力はないよ。ごめんね」
『そっか、にっかりさんは?』
にっかり「すまないね」
鶴丸「主が出てこいって言ったら出て来るんじゃないか!?」
『まさか!?一応やってみるけどさ』
私は乱ちゃんが抱き締めている一期さん(刀)に向かって叫んだ
『一期さーん!出て来てー!』
一期(刀)「…………………………」
一期捜索隊「…………………………」
『ちょっと!鶴丸!出て来ないじゃん!』
鶴丸「すっすまん………」
『あっ、まぁ鶴丸が悪いわけじゃないし、私もごめんね?』
私は乱ちゃんに向き直り一期さん(刀)を眺めていると、後から鶴丸が抱き付いてきた
『ぅわぁ!鶴丸?どうしたの?濡れるから触らない方が良いよ?』
鶴丸「濡れてもいい!すまん!今、無性に主を抱き締めたくなったんだ!」
『やれやれ、鶴丸?気が済んだら着替えて来なよ?』
すると、抱き締める腕の力が少し強くなり鶴丸の頭が肩に乗せられ、その頭を撫でてあげた
鶴丸「主、体が冷たいな!よしっ!風呂行こう!」
『何で!?大倶利伽羅さん一緒に来て?』
大倶利伽羅「あぁ」
『よしっ!身の安全は確保した!乱ちゃんも一緒に行こう?一期さん泥ついてるから洗ってあげよう?』
乱「うん!」
『光忠達は、朝ごはん続き宜しくね?もう、他の皆起きてるかも知れないし、先食べてて?』
燭台切・歌仙・堀川「残念…」