第15章 いざ!出陣! 【15】
鶴丸と大倶利伽羅さんは広間から少し離れた縁側で、二人並んで座り、話していた
鶴丸「なぁ、伽羅坊?」
大倶利伽羅「なんだ?」
鶴丸「主をどう思う?」
大倶利伽羅「人間なんて皆同じだ」
鶴丸「主は素直で可愛いじゃないか!昨日は伽羅坊に拒絶されて泣きそうになってたぞ?」
大倶利伽羅「っ!………そうか」
鶴丸「けど、さっきは光坊に伽羅ちゃんに助けて貰うと良いよなんて吹き込まれてそれを素直に聞き入れて伽羅坊に助けを求めただろう?倶利伽羅竜にも興味津々だったな!自分に興味持って貰えて嬉しかっただろ?」
大倶利伽羅「………はぁ~、お前は痛い所をついてくるな…まぁ否定はしない」
鶴丸「ははは!まぁそうやって主にも自分が思った通りに接してやれば喜ぶと思うぞ?」
大倶利伽羅「あぁ、そうだな。しかし主は何でお前から逃げて来たんだ?」
鶴丸「知りたいか!?」
すると鶴丸は自分の下唇を親指でシュッと拭くと
鶴丸「主をペロッと味見したんだ!そしたら俺が甘いって!けど主は自分が梨食べた後だから梨かもしれない気のせいだと言い出してな!それなら確めるしかないだろう?でも逃げられた…」
大倶利伽羅「お前は本能のままに行動し過ぎだ」
鶴丸「だって!気になるだろう!?」
大倶利伽羅「お前がそんな事する度に主が俺の所に助けろと来そうだ」
鶴丸「嬉しいだろ?」
大倶利伽羅「っ!………否定はしない」
『あっ!いたいた!大倶利伽羅さーん!鶴丸ー!』
鶴丸「おっ?姫様のお出ましだ!主ー!少し俺達と話をしないか?」
『えっ?お邪魔して良いの?』
すると大倶利伽羅さんが私が座れる場所を空けてくれた
『あ、大倶利伽羅さんありがとう……………』
私は二人の間にちょこんと座った
大倶利伽羅「(さっきの威勢はどこに行った?まだ俺が怖いのか…)……………」
鶴丸「主どうした?急にしおらしくなって伽羅坊を意識してるのか?」
大倶利伽羅・私「『なっ!』」
鶴丸「おっ?」
『だって!さっきの大倶利伽羅さんの頭ポンってされたの凄く嬉しかったんだもん!』
私は恥ずかしくなり体育座りに座り直し膝を抱えて顔を埋めた。
大倶利伽羅「(怖がってなかったのか…良かった)」
大倶利伽羅さんは無意識に私の頭を撫でていた