第6章 スキ、キライ。キライ、スキ。
「なぁ、今さ、ふと思ったんだけど」
「なんですか?」
1秒、
2秒、
3秒…
沈黙が続く。
そんなにヤバイことなの?
と、思い、つい黒尾センパイの続きの言葉を待っていた。
「俺の事センパイつけなくていいぞ」
「…クロオ?」
なんかすごい上から目線な気が…
「違う。なんか冷たい。
クロ、とかでいいんだよ?」
「クロ?」
これはいいかも。
研磨もそうやって読んでたし。
「んー…可愛げがねぇなぁ…」
「そんなの私に求めないで。
可愛らしさなんてもう、昔に捨ててきたんで」
「んじゃ、俺が取り戻すよ。」
なんて、そんなカッコいいこと、なんで言えるんだろう。
なんでこんなにカッコいいのかな?