第22章 信頼
「おはよう、綾菜」
「眩しい…カーテン閉めて…」
「おいおい…もう9時半ナンデスケド」
いつまで寝てるつもりだよ…(笑)
まぁ、俺も結構遅くまで寝てたけどね。…人のこと言えない。
「んー、ねむい」
そう言いながらも、体を起こし思い切り伸びをしている綾菜。
「おはよ、クロ」
「おはよう」
2人で挨拶を交わすと、綾菜は引き出しから服を取り出す。
「着替えよっか」
俺が綾菜にそう言うと、綾菜は俺に言った。
「クロ、わたし今日は一人で着替えてみる…。だけど、あの…ここにいてくれるかな?」
「うん、もちろん。でも、ムリだったら言えよ?手伝うからな」
少しずつ頑張ろうとしているのは、すごくいい事だけど、綾菜は俺の想像以上に頑張ろうとする癖がある。
綾菜はシャツにゆっくりと手をかけ、時間をかけて脱いでいる。
ムリはしてなさそうだな。…ちょっと安心。