第16章 ほっぺとくちびる
「っあ…クロとひとつになれた…」
オレのが全部綾菜に挿ると、綾菜はそう言った。
…ヤバい、可愛すぎる
…なんで俺ばっか慌てなきゃイケないんだよ…カッコわりぃ
「動いて平気?」
「ん。いつでもどうぞ」
ゆっくりと、優しく、丁寧に。
俺は腰を動かす。
互いにしっかりと手を握って。
互いにしっかりと目を絡ませて。
こんな幸せ、他にはない。
今日が今まで生きてた中で1番サイコーの日。
なんだけど…
心の裏側にある嫉妬心。
なんで俺がコイツの初めて貰えないのって、そう思ってしまった。
あー、最低なヤツだ。
ほんと俺ってかっこ悪いな