第8章 梟と猫
「ね…やめて光太郎…怖い」
こんな怖い光太郎は始めてみた。
…光太郎が女慣れしてるのは、うわさを聞いたことがあるから知ってたけど、ここまでだとは思わないじゃない。
「怖い思いさせてごめん」
そういい、私のことを抱き締めてくれた。
こういうことをされると、好きだなって思ってしまう。
「光太郎のこと、本当に…」
そこまで言うと、光太郎が被せるように言ってきた。
「それ以上、言うな。
勘違いだから。それはお前が一番、分かってるだろ?
気付かねぇフリは良くないぞ。」
分からない。全く分からない。
光太郎が好きなのは勘違いなの?
私が一番知っている?
何を知っているの?
わからない…
イヤ、わかる。
自分が一番分かってる。