第4章 病室で…
ん、ここどこだろ。
目を開けると白い天井が広がった。
私、ベットで寝てる…
横にはイスにもたれて目をつむっている教官がいる。
私は少しの間、考え込む。
あー。私そういえばルナを助けようとして。
ってルナ!!
あずさ「ルナ!!」
教官「ん。」
私の声で教官は目が覚めたらしく、ゆっくり目をこする。そして驚いた声を出す。
教官「お、おまえ!目覚めたのか!?」
あずさ「あの!ルナは!?」
教官「あー、大丈夫だ。おまえが助けなくたって、犬なんだから反射的に逃げるって。おまえはバカか!」
あずさ「よかったー。」
教官「よかったじゃねー。…。おまえ、この仕事やめろ。」
あずさ「えっ。」
教官「お願いだから、…頼む。」
あずさ「教官…。」
教官はかがみ込んで、私の手をギュッと握る。
教官「こんな危ない仕事、おまえには向いてねー…。自分の命を守れねーやつに、人の命は守れねーよ。」
あずさ「ごめんなさい…。これから気をつけるから。」
教官「気をつけるったって、どーせ本能で行動するおまえには意味ねーだろ。」
あずさ「でも…。いくら教官の言うことでも、この仕事はやめれません。」
教官はふーっと息をつく。
教官「わりー。俺が言うことじゃなかったな」