第4章 ♡太陽差す場所。陰る場所
「............」
『あー......へへっ、なんちゃって☆
どう?真面目な僕にキュンとした?』
また、何事もなかったかのように
いつもの調子でおどける。
そんな花臣に、
めるはなぜか放っておけない気持ちになり
無意識にぎゅっと手を握った。
『...めるちゃん......?』
「その...わたし、は...
そういうの、よく考えたことなくて...
私自身のことは...よくわからないんですが...
でも......
でも、花臣さんは、きっと、
素敵な家族に恵まれます。」
『......え?』
「あ、て...はは...私の話、でしたよね...?
しかも、花臣さんにはもう、
こんな...すごい、素敵な家族がいらっしゃるし......
なんか、変なこと、ごめんなさい...」
『.........』
「あ、あの...花臣、さん...?」
やはり、的違いなことを言ってしまっただろうか、
返事のない花臣を不安げに覗き込むと、
「...!きゃあ!!」
急に腕の中に包まれた。
「あ、あのっ...は、花臣、さ...」
『はっ、ははっ......
やっばいなー......
今のは、さすがの僕でもちょっときた......』
「え...あ、あの...?」
『ごめんねめるちゃん。
雪にぃに釘刺されたけど......
やっぱりちょっと、
今回は我慢出来そうにないや』
「え...?きゃ、きゃあ!」
急に首元に柔らかいキスを落とされ、
甘い刺激に声をあげる。
『ん、ちゅっ...ちゅっ...
でも...今日は、ちゅっ、
思いっきり優しくしてあげる...』