第8章 ♡その想いは甘く優しく、そして我が儘で
『ふふっ、照れてるめるちゃんも
すごくすごく可愛い。
ねぇ、今の顔、見せて?』
花臣が優しくめるの頭に触れると
めるは慌てて花臣の胸に
顔をきつく埋める。
「やっ...む、むりですっ......!」
『わっ!...と...!
はは...こ、れは、困っちゃうな…。
照れてるめるちゃんの顔もみたいけど、
そんなにぎゅーってしがみつかれたら......
嬉しくて、僕、何も出来なくなっちゃうや』
花臣は困ったように笑いながら
自分にしがみつくめるの頭を
よしよしと優しく撫でる。
「~~~っ!」
『ねぇ、めるちゃん...好き。好きだよ。』
花臣はめるの髪にキスを落とす。
『好き。本当に好き......。』
「...っ、わ、かり、ました...からっ...」
『ふふっ、それじゃあ早く...
めるちゃんも僕のことを好きになってね?』
「.........え、と...そ、れは...」
『もー、そこは可愛く
“はい”って言って欲しかったなぁ...。
...まぁでも、今日はこうして
僕の部屋まで来てくれたのが
嬉しかったから許してあげる。』
「......あ、りがとう...ございます...」
めるが絞り出すような声でそう言うと
花臣は、さらに強く
めるのことを抱きしめた。
暫くの沈黙があったあと、
ゆっくりと花臣が口を開く。
『...............ねぇ、めるちゃん』
「......は、はい...」
『...............しても、いい?
もう...僕、我慢できない...』
「え!?あ、え、ええっと...!」
『月にぃが帰ってきたらー...って、
昨日約束したもんね?
ねぇ......いいでしょ?』
花臣が甘えたように声を出す。
「や、約束した訳では...!」
『...お願い。ちゃんと優しくするから...。
僕、めるちゃんと、エッチしたい...』