第7章 Crazy for you〜君に夢中〜
こんな、
こんな明るくなるんなら、
こんなことしなかったのに…
もう、恥ずかしくって、俺…
「智くん…」
翔くんもベッドから降りて俺の横に膝をついた。
「………」
「なんで?」
「…無理…こんな明るくって…俺…どんな顔して翔くんを見たらいいのか…」
パニクる俺を翔くんはクスッと笑う。
あ…笑われた。
俺、もう傷付いたもん…
「ねえ、続きシよ?」
「……」
「俺すっかりその気になっちゃってるんだけど」
すっかりその気…
その言葉に、そっと膝の隙間から横を盗み見ると、翔くんの顔までは見えないけど、
跪いた太腿の、その上……
重力に逆らって上向く『しょおくん』が……
ボッ///←顔から火が出た。
「智くんが恥ずかしいなら、電気消すよ?」
「……ホントに?」
「うん…暗くしてさ、続き…シよ?」
「……うん…」
翔くんは、急いで電気のリモコンを操作した。
再び…部屋の中は闇に包まれ… …
「ねえ!豆電球が付いてるじゃん!」
俺を立たせて抱き締める翔くんに抗議した。
……したけど…
「気にしない、気にしない…誤差の範囲でしょ?」
誤差じゃない…
真っ暗じゃないじゃん!!
これじゃ、見えちゃうじゃんか///
俺の身体をベッドに押し倒した翔くんが、
上から俺の顔をじっと見つめている。
「智くんの顔、見えた方がいいもん…」
……いいもんって///
そんな可愛く言ったって…
………俺を見つめる翔くんの大きな瞳が、
キラキラしている…
今、大好きなこの目に映っているのは、俺だけ…
俺だけなんだ……
………電気、ちょっとなら、ついててもいいかな…
抗議するのを止めた俺に、
了解を取り付けたと思ったのか、
翔くん覆いかぶさって来て、唇を重ねた。
『ご迷惑をおかけしました…』
遠くで、電力会社の復旧を知らせるアナウンスの声が聞こえた。
……遅いよ…