第21章 その先に見える景色
【潤】
……いつからだろう…
こんな風に、酷くされるのが、好きになったのは。
もちろん、優しく抱かれるのが嫌いな訳じゃない
寧ろ嬉しいし、愛されてるんだと感じることが出来る
翔くんだって、始めっからそんな風にした訳じゃない
そっと…俺の嫌がることは決してしないし、
優しく、包み込むように抱いてくれてた
だけど…
酷くしたときだけに、俺が違う反応見せるから、
翔くんは、時々俺に対して、わざとそうするようになった
俺が喜ぶから、翔くんは俺の欲情を満たすために…
「…潤…手、上げてみ~」
少し笑いながらそう言う彼に、素直に両手を頭の上に上げると、翔くんは俺の着ていたシャツで手首を縛り、枕の裏に固定した
そんな事したって、下に下ろそうと思えばすぐにできるし、シャツだって簡単に解ける…けど…
俺は…なすがままに、翔くんを見つめるだけ…
その目に、期待して燃え上る欲情の色を見つけたであろう翔くんは、
口元に笑みを浮かべ、大きな目をすーっと細めた…
上げた両腕のせいで、無防備に晒された脇腹に、翔くんの熱い舌先がゆっくりと這う
「…んんぁっ…」
堪らず身を捩りそうになるのを、翔くんが体重をかけて阻止する
「我慢…出来るよね?…じゅんちゃん♡」
「……」
何も言い返さないのは、翔くんの言葉を受け取ったということで。
「潤、いい子♪」
翔くんは満足気に、ワザとらしい音を立てて俺の脇にキスの雨を降らせ、
その反対側は、手を滑らせ、絶妙なタッチで刺激する
翔くんがくれる甘い刺激に、
全身が粟立つのを抑えられない俺は、
当然だけど、ソコを恥ずかしげも無く膨らませてしまうんだ…
そんな変化が、翔くんを煽るって…
ちゃんと分かってる俺も、相当だよな…