第12章 irony of fate 〜運命の悪戯〜
俺の身体を壁に押し付けたまま、
Jは2本一緒に持って擦る。
どちらからとも分からない、先から溢れた粘液で、
クチュクチュという卑猥な音が大きくなる。
…ヤバい///出そう…
「J…もう…」
やっと搾りだした言葉を、Jの唇が奪っていく。
「…あっ…あ…ん…んっ…J…やぁあ…」
「…ああ、雅紀…俺も…イきそっ…」
「…イクイクイクっ…んんっっ///」
「あぁ…雅紀…出るっ…あっ…イクッ///」
Jの手のひらから迸り出た熱が、二人分混じり合い、俺とJの腹に飛び散った。
膝から崩れ落ちそうになった俺を、Jが強く抱き締めた。
整わない息のせいで、言葉が出ない…
こんなことで…こんな風になるなんて…
女の子の中で…
まあ、正確にはゴムの中で、ではあるんだけど…
そこで出したより、数倍気持ち良かった。
初めて踏み入れた、ソッチの世界…
……これって、もう、抜けられないんじゃないか??
「雅紀…最高に可愛かったよ…」
耳元でJに囁かれて、総毛立った俺…
Jに、何か伝えなきゃ…
そう思うんだけど、言葉が見つからなくて。
「雅紀、俺のこと好き?」
「…うん…好き…」
「じゃあ、俺たち付き合おうよ♪」
「えっ!?」
驚きで固まった俺の顔を、Jは覗き込んでから、見たことも無い優しい笑顔で言った。
「雅紀は俺が好き…そんなら付き合う?普通のことだろ~?それとも、付き合ってる人がいるの?」
「いないよ…いない、けど…」
「俺もずっと、雅紀の事が気になってたんだ…」
「ほんとに??」
Jの言葉に、俺はもう夢を見てるんじゃないかって、
夢ならこのまま、暫く覚めないで…
って願う程に。
Jと俺って…あり得ない事だったんだ。