第12章 irony of fate 〜運命の悪戯〜
恥ずかしくて目を反らす俺に、
Jは楽しそうに、ゆるゆるとズボンの上から俺のを撫で回す。
「…んふっ…」
女みたいな声が漏れて、
誰よりも自分が一番驚いた。
女にされるより、ずっと、イイ、かも…
すると俺のTシャツの裾から手を差し込んできたJが、俺の気持ちを読み取ったように、
「その辺の女より、俺の方が上手いぜ?
何しろ、どんなことすれば気持ちイイか、男同士の方が分かり合えてるじゃん♪…そうだろ?」
「…うん…まあ…」
Jの指が俺の胸の粒を摘まんだ瞬間、
身体を電流が駆け抜けた。
「んんっ///」
「雅紀、ソッチの才能、ありだね♪
俺が睨んだ通りだった…」
睨んだ??
睨んだってさ……
ふと、ドアの向こうを誰かが通ったのが分かり、俺はJの手を止めた。
「あの、J、こんなとこじゃ、誰かに見られる…」
「見られないとこならいいの?」
「えっ?あ、いや、そういう訳じゃ…」
『これならどう?』と言いながら、Jは俺の身体を、ドアからは死角になる壁際に立たせ、腰を抱きよせた。
「立ったままシよっか?大丈夫だよ…上手くやるから♪」
至近距離で、パープルの瞳に見つめられて、
動けない俺は、さしずめ蛇に睨まれた蛙だ。
Jは、再び俺の唇を奪い、舌を絡ませながら、
胸の粒を、巧みな指使いで甚振った。
舌先で咥内を蹂躙され、敏感になってしまっている粒を摘ままれ、捻られ、手のひらで転がすように撫でられる…
「…ぁ…っ…んっ…やぁ…」
これが俺の声かと思えるほど、その声は甘く強請るようで…
恥ずかしいのに、拒絶できない///
寧ろ、その先の刺激を求めて、自然と腰が揺れる。
……いったい、俺、どうしちゃったんだろう??
こんなこと……望んじゃ、いなかった…
はず…なのに…