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【ハイキュー!!】月夜に吹く風 R18

第10章 帆風


少し早く目が覚めて、暗がりの布団の中で携帯を開く。

私、何やってるんだろう…。
ため息をつく回数が増えてる。

期待していた蛍からのメッセージはない。
蛍が頭を冷やそうと言うのだから、本当に頭が冷えるまで距離を置くのかもしれない。

仕方なく、代わりに昨日新たに加わった名前をタップしてメッセージを開く。

[木兎 光太郎]

[明日の夜和奏に会えるの楽しみ過ぎて、こんな時間まで寝れないんだけど…そろそろ寝ないと。和奏、好きだぞ。]

例えば…彼氏から届いたんであれば文句なしのメッセージを複雑な心境で見つめる。

これ…浮気…だよね。

悪い事をしている自覚はある。
蛍に悪いから…すぐにやめないと。
でも…木兎さんが居ないと…寂しくて仕方がない。

現に木兎さんからのこのメッセージが無ければ、寝起きから空っぽのメッセージボックスに絶望していたかもしれない。

もう一度、木兎さんからのメッセージを読み返した。

削除するかどうか、悩んだけど、
あとで時間のある時に整理すれば…そう自分に言い聞かせて携帯を閉じた。

その時に、自分が木兎さんからのメッセージをどれだけ嬉しいと思っているのか、初めて気付いた。
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