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【ハイキュー!!】月夜に吹く風 R18

第8章 玉風


朝からチラチラと和奏とツッキーの様子を伺っている。
でも…昨日までと何の変化もない。
いや、昨日より更に気まずそう。

その原因を作ったのは自分でもあるんだけど…。

どこかで、もしかしたら和奏がツッキーに全て打ち明けてしまうんじゃないかと思っていた。
朝一番でツッキーに会った時は、殴られる覚悟までしてたくらいだ。

でも…やっぱりツッキーには言えないんだな。
それで1人で抱え込んでるんだ。

昨日は少し方法が強引過ぎた事は認めるけど…やった事は間違ってなかった。

落ち込む様子の和奏にその確信が深まる。

「なんか、静かな木兎さんは不気味なんですが…」

練習試合の最中に赤葦が呟く。

「俺だって考え事くらいしてもいいだろ。」

「まぁ、スパイクも決まってますし…考え事してるのに絶好調な木兎さんとか…。」

ったく、先輩相手に失礼な奴だ!

「今の俺は勝利の女神を手に入れる一歩手前だから、絶好調なの!」

そう。もう一歩踏み込めれば…。

「そういうご利益は手に入ってから効果を発揮するのでは…?」

赤葦は本当に頭が固い。
まぁ、頭の固さだけで言うとツッキーも同レベル…って、あれ?
休憩中の烏野の群れの中から、新しく入ったマネちゃんがツッキーの背中をぐいぐいと押して外に出るように促している。

あれは…和奏と話すに違いない。

チラッとゲームスコアを確認するとあと4ポイントでこちらの勝ちだ。
速攻で終わらせて2人の様子をこの目で確認したい。
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