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【ハイキュー!!】月夜に吹く風 R18

第2章 軽風


最近、小さな不満がある。

本人には、色々な方法で再三伝えているが、
一向に改善される様子がない。

和奏が無意識にモテまくる事だ。

いや、和奏がモテるのは元からなんだけどさ…、
僕と付き合ってる自覚とかちゃんとあるのだろうか。

「ねぇ、美味しい?」

和奏がひょこっと僕を覗き込んだ。
こういう所から、和奏は自覚が足りない。

自分が可愛い自覚だ。

こんなアングルで覗き込まれたら、他の男達が思わず襲い掛かるかもしれない。

夕食に和奏が作ってくれたチキンソテーの…なんとかソースを見る。

「うん。普通に美味しい。」

普通に美味しいって何だ…って、ほっぺを膨らます様子がまた可愛くて、こんなの他の奴には絶対に見せたくない。

特に王様だ。
一時とは言え、2人は付き合ってたし、
明言はしないが、2人には身体の関係もあった事は明白だ。

本当であれば、和奏と王様には一言も言葉を交わして欲しくない。

けど、マネージャーとして一生懸命頑張ってくれてる和奏に、そんな子供みたいなヤキモチ伝えられるはずもない。

でも…今日のは…嫌だな。
今日の部活中に王様が和奏にテーピングを頼んでいたのを思い出す。

和奏の魅力なんて、僕だけ知っていれば十分なのに。

僕が彼氏なんだから、そんな事にいちいち慌てる必要はないって思うけど、
前に幼馴染って事にあぐらをかいているうちに、和奏が王様と付き合ってしまった記憶が拭えない。

和奏の前だと余裕が無くなる。
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