第7章 青嵐
「はぁー。」
朝から…ため息しか出ない。
私は何をしているんだ…。
昨日の出来事を思い出し、もう一度深いため息を吐いた。
先程からこれの繰り返しだ。
蛍とちゃんと話し合って仲直りしないと…そう思っていたのに…。
木兎さんの事を思い出すと…とてもじゃないけど、蛍と合わせる顔がない。
「あ…の。和奏ちゃん、大丈夫ですか?まだ体調が良くないなら、ここは私が…。」
仁花ちゃんの声にハッと顔を上げる。
「あっ、ごめん!考え事しちゃって…。」
「あの…月島君との事ですか?やはり私がよけいなことを言ったせいで…」
「えっ!?違うよ!確かに蛍とはちょっと…話し合わないといけない状態だけど…でも、仁花ちゃんのせいなんかじゃないよ!」
私より青い顔をする仁花ちゃんに慌てて否定をする。
別に仁花ちゃんが告白の事を教えてくれなくても、きっといつかは問題になっただろう。
むしろ、このモヤモヤした気持ちを押し込めて付き合っていても…いつか上手く行かなくなった。
「でも…このままじゃいけません!あんなに仲の良かったお二人が…。ちゃんと話し合って下さい。」
そう。
ちゃんと話し合わないといけない。
私のモヤモヤした気持ちもちゃんと伝えて…
蛍のイライラもちゃんと受け止めないといけない…
じゃないと…私達は本当にダメになっちゃう。