第4章 順風
今回の合宿は楽しみな事だらけ!
まずはバレーがたくさん出来るって事。
強敵がたくさん集まるって事。
まぁ、俺が一番強いんだけどさ。
あと…烏野のマネージャー、皐月 和奏ちゃんに会える事!
「皐月ちゃーん。久しぶりでも可愛いー!まだセッター君と付き合ってんのー?」
早速ターゲットを発見して、後ろから抱きしめる。
相変わらず、ムカつくくらい無反応だけど…そこもいい!
「和奏は僕と付き合っているんです。木兎さんは大人しく回ってこない順番を待ってて下さい。」
せっかく皐月ちゃんの柔らかい感触を楽しんでいたのに、ツッキーが俺の腕から皐月ちゃんを奪っていく。
確か、皐月ちゃんとツッキーは小さい頃からの幼馴染…らしい!
お互い大好きなくせに、どちらも告白出来ずにすれ違ってて…前回の合宿の時は皐月ちゃんは烏野のセッター君と付き合ってた。
それを俺がアドバイスして…2人は上手く行ったのだろう。
「結局、ツッキーが取り戻したのか!俺のアドバイス通りだな。って事は、次こそ俺の番か!」
何でアドバイスしたかって?
別に無理矢理こちらを向かせても良かったけど…
一回ツッキーと付き合って、2人は上手くいかないって事をちゃんと皐月が体感した上で…しっかり俺の物にする為。
え?意外だって…?
確かに、適当に遊ぶ女の子なら、すぐにでも食いついちゃうけど…。
本気の時は、じっくり攻めるタイプだ。
「順番…一生回ってきませんけどね。」
ツッキーがこちらを睨んでいる。
いいねぇ。ハードルの高い方が燃える。