• テキストサイズ

【ハイキュー!!】月夜に吹く風 R18

第14章 涼風


[朝食前にお時間頂けますか?]

携帯に届いたメッセージをもう一度眺める。
弱いところを見られたくなくて、速攻で返信したけど…。

「あー、嫌だー。行きたくねぇー。赤葦ー。」

畳む前の布団にゴロゴロと転がる。

「じゃあ、断ればいいのでは…?」

「そんな男らしくない真似出来るかよ!」

昨日の和奏の様子から…何の話か想像がつく。

俺がせっかく少しづつ絡め取ったのに…一気に引き戻されちまうなんて…油断したー!!

「彼氏持ちの女の人にアプローチして…しかも、弱みに付け込んでる時点で十分男らしくないのでは…?」

赤葦が真顔で言い放った事が、俺のガラスのハートを粉々に砕いていく。

「うっせーぞ!とにかく、俺は朝食前に和奏と会って来るから!朝飯の席取っといてくれ。」

「…はい。木兎さん。」

何か言いたげな赤葦を無視して、部屋から飛び出す。

あー、あと一歩だったのに…。
でも、本当にもう手は残されていないのだろうか。

途中で諦めるのは性に合わない。

少しでもチャンスが残されているなら、それだけで十分だ。

そもそも、昨日のあの状況から、和奏とツッキーがやり直せるとは思えない。

それならば、もう一度引き寄せる事も出来るだろう。
/ 137ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp