第7章 土方の護衛
「…………………。」
「澪、…抜くぞ。」
「…はい………んんっ。」
澪の腰を上げてズルリと自身を抜くと
澪は目をギュッとつむって耐えていた
「………はぅ…ぅ。」
抜くと緊張が抜けたようで、
澪は俺の肩にもたれ掛かる。
「………平気か?」
「………………は、ぃ。」
頭を優しく撫でると、
澪は小さく頷く。
「………そうか。」
結局また無理させちまったな。
………澪は焦らしに弱いって事は
よく分かったが。
「……そういや、お前、
いつの間に後ろ慣らしてたんだ。」
「…………………それ…聞きますか。」
俺の胸板に顔を埋めたまま
不機嫌そうに澪は言う。
そんなこと言ったって、
気になるものは気になる。
俺が黙っていると澪が
仕方なさそうに口を開いた。
「…………笑わないでくださいよ。」
「……あ?あぁ、分かった。」
笑う要素なんかあるだろうか。
正直1回目以降別人格が何度か
無理矢理慣らしたとか、
そういう最悪の
エピソードしか浮かばない。
「今日……俺、
この宿わざと予約したんです。」
「……………は?わざと?」
「期待してたんです…。
でも、もし副長に迷惑かけたら、嫌われたらと
思うと心配で……トイレで先に
解しておけば手間が省けると思って………。」
途中からボソボソと呟くように
口をつむぐ澪。
顔を俯いたままだから
澪の表情は見えないが、
耳が赤く染まっているのを見ると
明らかに恥ずかしがっているのが分かる。
その顔を無理矢理こちらに向かせる。
澪は顔を真っ赤にしながら
大きな目で俺を見ていた。
今にもこぼれ落ちそうな涙が
ゆらゆらと澪の目の中で揺れている。
「……………ッ俺は、勝手に副長に期待して、
ケツの準備までして…。
たった1回で副長に骨抜きにされた
貞操のない馬鹿です。
………笑いたいなら
笑えばいいじゃないですか。」
「笑ってねェ。」
「………嘘です。口角上がってます!」
「……違ェ。嬉しいんだよ、察しろ鈍感。」
そう言ってキスすれば、澪は
また顔が真っ赤に染まる。