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*トライアングル*【R18】

第26章 希望へ向かう未来





「シャワー浴びてくる…悪いけどリビングで待ってて」

「……、」

それだけ言うと、リアンくんはバスルームへ消えてしまった。
様子がおかしかった彼…何かあったのかもしれない。
それに…

(リアンくんから甘い香水の匂いがした…)

恐らく…いや、明らかに女性ものの香水だ。
出掛けた先で誰かの匂いがうつってしまったのかもしれないが、触れ合う事もなくあんなにしっかりとうつるものだろうか…

(…何考えてるの私)

彼にも"付き合い"というものがあるのだ。
例え女の人と会っていたとしても、きっと何か理由があるはず…
そう思い込もうとした。
けれど…

(リアンくん…全然嬉しそうじゃなかった……)

「いつでも来ていい」と言われたから合鍵を使わせてもらったけど…迷惑だったのかな?
"きっと喜んでくれる"なんて思っていたのは私の自惚れ…?

モヤモヤしながらリビングのソファーに座って彼が戻ってくるのを待つ。
さっき振り払われた手に視線を落とすと、気分は更に落ち込んでしまった…





「…待たせて悪かった」

それから15分程して彼がリビングへ戻ってきた。
その表情はやはりどこか暗い。
「何かあったの?」と聞こうとした瞬間、ぎゅっと力強く抱き締められた。


「っ…、リアンくん…?」

「…アンタにひとつお願いがある」

「…?」

そう呟いた彼は一旦体を離し、とんでもない事を言ってくる。


「…俺の事…ぶん殴ってくれ」

「えっ…?」

「そうでもしてもらわないと俺の気が済まない」

「ちょ、ちょっと待って…話が全然見えないんだけど……」

そう返せば暗かった彼の表情が更に曇った。
その顔はひどく悔しそうにも見える。


「俺…アンタ以外の女にキスされて、フェラまでされて……我慢出来ずにイった…」

「………」

告げられた言葉の意味がすぐには理解出来なかった。
それは…他の女の人と"そういう事"をしたという事だろうか?


「ど、どういう事…?浮気したって事…?」

「………。俺の気持ちはどうであれ…体が悦んでたのは事実だ」

「……、」

(嘘でしょう…?どうしてそんな事…)


「リアンくん…私の事嫌いになった?それとも…」

「違う…!」

「じゃあどうして…」



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