第1章 Epi:0-貴方ともう1回-
鳴り響くチャイム。
退屈な授業が終わる知らせ。
じゃあ、今日の授業は終わり。号令してー
きりーつ
緩い号令と共にガタガタと椅子が動く。
れーい
気だるい礼を皮切りに
キャーキャーと女子陣が騒ぎ出す。
その騒音で起き上がる、私。こと
中原 茉唯 は授業中に寝るのは常習犯だ。
「まゆ、おはよ。」
「うわぁ、結構黒板書いてるわぁ。」
「さっきの時間もよく寝てたね」
「いんや、ほんとに眠くてさ。」
「引退公演、そろそろやっけ?」
「そーそー。作業が詰まっててさ」
そーいって私は、さっきまで寝てたくつろぎの場が
部活の作業場であったことを友達に告げる。
あ、この子は 西崎。
去年から同じクラスで、席も近い。
スーパー天才理系少女って、私は思ってる。
努力家で、優しい。
西崎「昨日何時に寝たん?」
「えー、脚本も書いとったし…でも、早い方!」
西崎「何時?」
「…に、2時半…(´>ω∂`)」
西崎「もーー!ダメやんか!!」
「大丈夫大丈夫〜!!」
西崎「はい、さっきの日本史のノート!!」
「さっすが みゅー〜( ᐛ )و」
西崎「欠点だけはあかんで!!公募あんねんから!!」
「わかってるってば〜」
終礼はじめまーす。 中原、早よ座れ。
「あ、怒られた笑」
毎日こんな感じ。
男子と沢山話すわけでもないし
いわゆる1軍とかそんなの程遠いっていうか。
群れるのが好きじゃないから、
こーやって自由にやってます。
「あー、今日からテスト一週間前かぁ。」
西崎「あ、私今日晩御飯の当番や」
「 みゅーはいつも忙しいなぁ。」
西崎「んじゃ、私先帰るね」
「ばいばーい。」
一学期の期末テスト一週間前。
体育祭も終わって、梅雨も明けて、
カラッとした天気の放課後。
掃除も終わったし、帰ろっかな。
「えー、待てよ、俺45連したのに!
レジェンド一枚も当たんなかったんやけど!」
「墨田氏どんまいwwww」
「うぉ、レジェンド5枚目」
「ちょ、アライさん!!!!」
チームヲタクって感じの男子チーム。
そこそこ可愛い。
今日アプデされた某カードゲームの新パックを引いてた。