第14章 オレンジ色と影と月
季節は春
高校最後の年になった
3年ってことはもしかして原作に入るじゃないの!?
確か"入部届2枚だけか"
と大地が嘆いてた様な気がする
今日あたり日向と影山の登場シーンかも?!
帰りにちょっと体育館覗いてみようっと🎵
ワクワクしながら帰り支度をすませ第二体育館へと向かった
教頭「騒がしいなバレー部
まさか喧嘩じゃないだろうね?」
おっ!ナイスタイミングじゃん
開いている扉の陰から中を窺うと
ちょうど影山がジャンプサーブを放つところだった
日向が素早く動きレシーブをするが
はやり原作通りに失敗し
自分の顔面経由で教頭の頭にヒットした
空を舞う黒い物体
見事に大地の頭に着陸した
『ぶっ、カツラが、大地に...』
必死に笑いを我慢してその場に蹲った
いかんいかん!ここに居たら日向と影山に遭遇しちゃうじゃん早く帰ろう
誰かに見つかる前に小走りに体育館を後にした
『こんにちはー繋心居る?』
カツラ騒動のあと坂ノ下商店にやって来た
烏「学校終わったのか?」
『うん。ちょっと早いけどご飯作ろうか?』
烏「お袋居るから聞いてみてくれ」
『りょうかーい
おばさーん今日の晩御飯の予定は?』
店の奥にある部屋に入って繋心の母に声をかけた
町内会チームに入ってからと言うもの
暇な時に坂ノ下商店へやって来ては
繋心の母と料理をしたりたまに繋心の代わりに店番をしたりしていた
客「すいませ~ん、肉まん下さい!!」
ガラッと戸が開く音と同時にそう叫ぶお客さん
どうやら部活が終わって寄り道に来たようだ
料理もひと段落したし帰りますか
『繋心帰るわ。ご飯出来てるから』
烏「おうサンキューな」
繋心に声をかけて裏口から出て家へと帰った