第13章 赤と緑のイルミネーション
▲▽▲▽▲▽岩泉side▲▽▲▽▲▽
おせえ...デザート選ぶのにどんだけかかってんだ?
食べ終わり空になった皿を机の端に寄せ
結月が行ったデザートコーナーに向かった
男「だからさ~俺と一緒に遊びに行こうよ」
『もう!しつこいなーあっち行って!!』
帰って来ねえと思ったらこういう事か....
「おいこいつに何の様だ」
後ろから近づき男に声をかけた
『ハジメ!?』
男「誰だよお前、邪魔すんじゃねえよ」
「邪魔?
はっ邪魔なのはテメエの方だろうが」
ギロリと睨んで凄めば相手は後ずさる
「俺の視界から消えろ」
男「Σヒッ!すみませんでした!!」
脱兎のごとく走って逃げて行く男を背に結月の持っている皿を奪った
「まだケーキ乗せるのか?」
『あっ後一つだけ』
すでに皿には4つのケーキが乗っている
「おまえさっき肉あんなに食ったのにまだこんなに食うのか?」
『ふっふっふっ甘いものは別腹なのですよハジメ君🎵』
マジか、その細こまい体のどこに入んだ?胸か?
「上に伸びねえかわりに横に伸びるぞ?」
『むっ!まだ伸びるもん....たぶん』
せめて後10㎝!!とブツブツ独り言を言い始めた
10㎝って欲張り過ぎだろ
くっくっと笑いケーキを掬い結月の口元に持って行った
「これ食って機嫌直せ」
『Σえ!?』
「折角取って来たんだろ?ほら口開けろ」
目を彷徨わせ何かを考えていたがおずおずと口を開いた
『美味しい...です』
頬を微かに染め俯いかと思ったらガバッと顔を上げ
ケーキを掬い同じようにハジメの口元に持って行った
『お返しに一口上げる!』
「ああ、サンキュー」
甘えな...よく5つの食えるな
口に入れられたケーキを咀嚼していると
及「Σあ!岩ちゃん狡い!!」
あ?何言ってやがる
って言うか居たのかコイツ
及「及川さんも結月ちゃんに"あ~ん"して貰いたい!?」
『嫌で~すハジメは特別!』
ブーブー文句を言う及川に違う事ならいいと言えば
"キス♡"と言って頭を叩かれ
"徹って呼んで"とお願いしてしぶしぶ結月は了承した
『またねハジメ、徹』
名前を呼ばれ喜んでぶんぶん手を振る及川
まあ、こんなデートもたまには悪くねえな