第23章 貴方の色に染まる
春高から今日で約3か月がたった
無事に高校を卒業した私は、駄々をこねる孝支を説得し東京の鉄朗の家に引っ越した
『おはよう~お義母さん』
母「あら。おはよう結月ちゃん」
朝ご飯を作っている横で私は仕事に行く義理の両親と鉄朗のお弁当を手際よく作る
母「予定日ね~楽しみだわ」
『うん。お義母さん子育て教えてね』
そう今日は予定日なのだがこれと言って気配は微塵もない
母「最初の子は予定日から遅れることが多いからもう少し先かしらね?」
そんな会話をしながら料理を作っていった
黒「おはよ~」
大きなあくびをしながらキッチンに入ってきた鉄朗はギュッと後ろから抱き着き頭の上にキスを落としてきた
『おはよう鉄朗。今日大学は何時まで?』
黒「今日は休もうかな~って思ってんだけど俺」
『?なんで??』
黒「今日予定日だろ?」
コテンと首を傾げると心配そうに聞いてきた
『まだ産まれそうにないよ~
なんかあったらLINEするから大学に行ってね』
父「おはよう。何やってるんだ?」
『おはようお義父さん。なんでもないよ』
3人を見送り朝の内は家の中でゆっくり過ごした
お昼からぽかぽか陽気につられ運動がてら少し散歩に出かけることにした
『Σっ!』
天気も良かったのでいつもより遠出をして公園のベンチに座っていた
そろそろ帰ろうかと腰を浮かせたとき鈍い痛みが腹部にはしった
『急すぎでしょ.....』
「どうしたんですか!?」
冷や汗を流して蹲って痛みに耐えていると学生が駆け寄ってきてくれた
『京治?なんでここに?』
赤「えっ結月さん?
ああそうか卒業してこっちに帰ってきたんですね
それよりどうしたんですか?体調が悪いんですか?」
『ああ~陣痛がきたっぽいんだよね~』
赤「じんつう...?えっ陣痛!
結月さんすぐ病院に行きますか
まずは黒尾さんに電話しましょう」
一瞬焦った京治だったがすぐに冷静になり私をベンチに座らせると鉄朗に連絡を入れてくれた
京治に付き添ってもらい頑張って家まで帰ってソファーに腰を下ろした時鉄朗が帰ってきた
京治礼を言って入院の準備をしてかかりつけの病院へとタクシーで向かった
到着してやく2時間後に長女を無事に出産することができた