第4章 赤色
無事に高校に合格し2度目の高校生活が始まった
入学祝に両親にスマホを買ってもらった
それから鉄朗に押し付けられた男バレのマネージャーも始めて忙しい日々を送っていた
3年「白沢スポドリくれるかー」
『はい!』
2年「白沢ータオル何処だー」
『直ぐ持っていきます!!』
3年「悪りぃー白沢、ボール取ってくれ!」
『どうぞ!!』
黒「結月!?」
『煩い鉄朗!』
この忙しいのに1年なんだから自分で動けよ!
苛立ちながら振り返ると勢いよくこちらに飛んでくるボール
驚いたが綺麗にレシーブして返した
『鉄朗何処に打ってんのへたくそ!?』
プンプン怒りながら作業に戻る結月を呆然と見送る
鉄朗、夜久、海
黒「...見たか夜久、結月の奴綺麗に返したぞ」
夜「ああ、今のサーブ結構勢いあったよな」
海「彼女バレーしてるのか?」
黒「いや、聞いたことねえ」
夜「それにしても結月ちゃん小っちゃいな~
チョコチョコ動いてハムスターみたいだな」
海「ああ、可愛いな」
黒「やんねえーぞ」
海「怖い顔しなくても手は出さないよ」
夜「そうそう、俺達より先輩方を警戒した方がいいぞ」
ほらっと夜久に促され視線を体育館の入り口に向ければ
3年達が結月に声をかけている
楽しそうに談笑する姿に苛立ちを覚えるも
グッと我慢をしただ見つめる
暫く談笑して最後に頭を軽く撫で離れた
ボトルを持ち体育館を出て行く結月を
鉄朗は無言で追いかけた
海「嫉妬だな」
夜「結月ちゃんも大変な奴に好かれたな~」
2人は苦笑いを浮かべながら後片付けを始めた