第18章 カラスVS 赤いネコ
じっと冷静に烏野を見つめる研磨
烏「なんっか気持ち悪いな....」
武「どうかしましたか?」
烏「様子を窺ってるっつーか...
観察されてるっつーか...」
武「はぁ...そうですか?」
よくわかってない武田は首を傾げるだけだった
影「月島!?」
福「Σ!」
影山が上げたトスをスパイクせずにフェイントした
山「チッ」
澤「ナイスフェイント月島!」
孤「.........」
12-9 烏野高校リード
猫「........あの10番今んとこ何本決めた?」
芝「! 12点中4本です
それに10番の囮のお陰で他のWSの決定率も高いです」
猫「とんでもねぇな...」
ピーーーッ 音駒高校タイムアウト
監督のもとに集まって来た選手に猫又は
猫「...ありゃあ...ダメだ...」
山「え?」
猫「あれは とんでもねぇバケモンだ...」
夜「10番ですか」
猫「10番の動きも変人じみてるがセッターの方だ
スパイカーの最高打点への最速のトス...
針の穴を通すコントロールだ...
ただ 誰でも通用するトスじゃない
トスに絶対的な信頼を持って飛び込んで来る
スパイカーにしか上げられないトスだ」
夜「........」
猫「しょうがねぇ 天才は しょうがねぇ
...が、天才が一人混じったとところで
それだけじゃ勝てやしないのさ」
そう言ってチラッと研磨を見る猫又監督
孤「....翔陽が攻撃の軸...なら
止めちゃえばいい...」
山「翔陽?名前?誰?」
山本が聞くがプルプル首を振る福永
黒「あのすばしこい10番」
『日向翔陽って言うんだよ』
孤「縦横無尽に動かれて捕まえらんないなら
その動く範囲を狭くしちゃえばいいよ
そんであとはひたすら"追っかける"...犬岡」
犬「ハイっス!」
孤「ウチで一番すばしこいのお前だよね」
犬「あザッス!ハイッス!」
ピシッと背筋を伸ばして返事をする姿は
尻尾をブンブン振って喜ぶ犬みたいだ
孤「確かにあんな攻撃最初見た時はびっくりするんだと思う
でも、最初クリアできそうにないゲームでも
繰り返すうちに"慣れる"んだよ」
猫「あの9番10番は言わば――鬼とその金棒
まずは鬼から"金棒"を奪う」