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【ハイキュー!!】月と影の奏で R18

第12章 弦月


本当に…勘弁して欲しい。

まずは部外者達の噂話。
「3組の影山君と皐月さん、付き合い始めたらしいよ!」
「知ってるー!この前、手繋いで歩いてるの見たー。」
「あれ?皐月さんって月島君と付き合ってたんじゃなかったっけ?」

知りたくない情報が山程入ってくる上に、
「僕、関係ないから。元々付き合ってもないし。」
なんて、一々弁解をしている自分にもイラっとする。

次にバレー部の面々。

王様と僕を見比べ、僕に憐れみの視線を送ってくる3年。

「お前の気持ちはわかるぜ。お前は嫌な奴だけど、こういう時は助け合おう!」と、ウザいだけの絡みを繰り返してくる2年コンビ。

何か言いたそうにしてるくせに、結局何も言わずにオロオロしてる山口にイラっとする。

そして、王様。
毎朝、毎晩仲良く登下校するだけじゃ飽き足らず、
聞いた話では王様は和奏の部屋に入り浸っているらしい。

王様が和奏の事を急に名前で呼び出したのも気にくわない。
僕だけの特権だったのに。

でも、何よりも気にくわないのは和奏が僕を避けている事。

ここ最近は「おはよう。」「お疲れ様。」そういう最低限の言葉しか和奏の口から聞いてない。

そして、極め付けは先週から突然、和奏が王様の事を「飛雄」と下の名前で呼び出した事。
王様の下の名前なんて、意識した事なかったから、最初は何を言っているのかと思った…。

ってか、先週から急に親密になり過ぎだよ。。。
何かあったの?
なんて…聞きたくもないけど。
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