第6章 STRIDE
な……なんだよ!!悔しい。悔しい!!
頭の中で、何が起きていたのか処理できた時、とてつもなく悔しかった。
手をぎゅうっと強く握り、悔しさを地面に向けるように地面をドンっと叩いた。
これは、他を妨害してでも進まないといけない競技。だから轟くんは最初凍らせてきた。そのせいで今、足がちゃんと動かせない。
出久くんのは、妨害もできて、更に物凄く速く前に進める。きっと、ものすっごいいい案なんだ!相澤先生風に言うと、超超合理的。
……じゃあその手を借りてみよう!
こんな所で倒れてないで、諦めないで、ちゃんと前に進もう!
足にぐっと力をいれ、よたよたと立ち上がる。
出久くんの作戦で……といっても何も持っていない私は、一個ずつ地雷を踏んでいってみることにした。今更ダメージとかそんなの考えていられない。
大丈夫…?これ?できるの??バランス感覚が問われる……。大丈夫、バランス感覚だけはいいなって、商店街の玩具屋のおじさんに褒められたんだから!
「とぅ!!」
一個踏めば意外と、10メートル位前まで進めた。
順番に踏んでいけば、なんか……カンガルーになった気分。膝とかもうまく使わなくちゃいけなくて大変だし、いつもより足が動かなくてきつい。地雷の音も大きいし、すっごく臭い!
でも、がんばれ、私!