第5章 〈番外編〉わたしの背筋も凍ったぜ
その日は、いつも通りの朝になる予定だった。みんなと挨拶するんだ。おはようって。
その前日に、もうちょっとだけ起きてようかなとか考えなければ。そして、寝坊なんかしなければ。
もっと盛大な寝坊をしていればこんなことにはならなかったのかも。ちょっとだけ間に合いそう!みたいな時間に起きなければ……。
「ひよこー!!!いつまで寝てるの!!遅刻するわよ!!!」
「……んん、ふぁぁ……今……おぉっ、こんな時間……こんな時間!?」
まだボケっとしている頭で時計を眺め、時間をかけて今自分が置かれている状況を理解する。
寝坊!!すごく微妙な感じの寝坊!!
「おぉぉわぁぁあ!!」
「早く着替えなさい!!」
まだあまり着慣れていない制服に手惑いながらも、全速力で準備をする。
遅刻だけはどうにか避けたい!