第4章 友達の資格
なんだかざわざわじゃなくてはっきりとした声が聞こえ、あたりがシンとなった。気になって天哉くんの後ろからひょこっと顔を出してみる。
すると、なんだか髪の毛が紫でもさもさっとしていて、目にクマがある男の子がいた。なんだかだるそうにしている。あれが俗に言う首痛めてる系男子か。
「こーゆーの見ちゃうと幻滅するなぁ。ヒーロー科に在籍する奴らってみんなこんななのかい?」
「あ"ぁ?」
みんな必死で手や首をふって否定する。
「普通科とか他の科って、ヒーロー科落ちたから入ったって奴結構いるんだ。知ってた?」
「あっ。」
「?安藤くん?」
「…ううん…な、なんでも……」
その言葉に私は思わず後ずさりした。
思い当たる節があるのだ。
私……。
人の顔が見れなくなって下を向く。声をかけてくれた天哉くんの顔も見れない。