第33章 A world beginning with you
「うわぁ…キラキラすてき!!」
青山の部屋を見て、安藤は言葉通り目をキラキラと輝かせる。
部屋王。
安藤がいない間に行ったあのイベントを……とまではいかないけど、皆の部屋の場所と中をお披露目ということで順番に回っている。
緑谷の部屋を見て安藤は、変わってなくてなんだか落ち着くなと朗らかな笑顔で言った。
女子は口々に、この部屋がこのオタク部屋で落ち着くのか…笑顔になるなんて…やっぱお似合いだ…なんて。
ちょっと悶々とした。
峰田の部屋はなんか危険な匂いがしたから入らなかったけど、その他は順順に見ている。
「かっこいい!!剣だー!」
「ましらおくんの部屋も住みやすそう!素敵だねぇ!」
「天哉くんの部屋っぽい!本が読みたくなったら此処に来ればいいのかな!」
「ダーツだ!電気くんわかるの?凄い!今度教えてください!」
「うさぎー!かわいい!!甲田くん!名前はなんていうの?」
見る部屋全てを楽しそうにまっすぐコメントをしていく。
あの件以来安藤は、人の良さに拍車がかかった様子で、なんて言えばいいのか……あれだ。
天然人たらし
…って感じ。
爆豪の部屋を見て、安藤がやっぱり変わってないねってまたニッコリ笑ったら爆豪はフンっとふてぶてしく、初めて見た俺らがおーってずんずん入っていったら爆破された。
幼なじみには勝てないなって、何処かもやもやした。
「みんなといるの、すっごく楽しいな。」
それでもキラキラな笑顔を見てしまえば、なんでも許せてしまうのだ。