• テキストサイズ

夢を叶える方法【ヒロアカ】

第31章 A world without you




゜:。* ゜.。・:*❀٭°

。・:+°


。・



『ひよこ?』



『うん!ひらがなで、ひよこ!』


まだ名前の無い私の子を抱いていると、普くんは一番の笑顔でそう言った。


『えぇ、ヒヨコって、鳥じゃない。』

『あぁー。でも良い名前でしょ?』

『うーん』


ひよこ、という名前には、少しだけ納得いかなかった。

確かに可愛い名前だけれど、その名前のせいでこの子が悲しいめにあったらと、少しだけ不安で。


『ふわふわで、あったかくって可愛いよ。』

『でも…』

『おひさまみたいだからさ。』

『おひさま……』


ゆっくり腕を上げて、すんとその匂いをかいでみる。

変な匂い。


おひさまの匂いだ。

自然に頬が緩んで、少しだけ頬擦りをする。


『優しい、誰かの日向になってほしいなって、思うよ。』

『うん。』

『ひよこ。……ひよこ。』


暖かくて可愛らしいその響きを、私は何度も口に出した。


『よろしくね、ひよこ。』


“ひよこ”の顔を見ると、愛おしくて心が綻んで。


『これからいっぱい、呼ぶからね。』


“お父さん”もひよこの頬を撫でる。


『これからもずっと、一緒だから。』



この子の名前を呼ぶ人が、これからきっと、たくさんたくさん増えるんだ。



大切に呼んでくれる人が、増えるんだ。



そう思うと、少しだけどきどきした。




。・:+°。・°゜:。* ゜.


/ 728ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp