第3章 希望の卵とぺんぺん草
「冷やかしならお帰り願いたいんですが、」
「もー!本当だよ!まぁ聞いてよ。」
話によると、先日雄英高校を襲った敵は、敵連合と名乗っており、恐らくリーダーは、手がたくさん付いた死柄木弔、という人らしい。そこまでは新聞で読んだ。
そこからが問題で、そのリーダーの男は帰り際に、
________る個性を見つけた。
俺はこれからそいつを、その個性を俺たちのものにする、
という趣旨のことを話したらしい。これはマスコミには公表していない。
そこまで聞いてハッとした。私の個性が狙われている、と。
その瞬間、底知れぬ恐怖に襲われた。
狙われている。私……知らない誰かに、襲われるかもしれない。
危険なのは私だけじゃない。私の近くにいる人だって。大切な人達だって、もしかしたら襲われるかもしれない。
もし、この家がバレて、みんなが襲われたら?
もしみんなが、また私のせいで傷ついたら?
この個性で、また誰かを傷つけてしまったら?