第14章 青くさい春。
三奈ちゃんと響香ちゃんと3人で、なんとマックに来た。超有名ファストフード店!このお店にあまり入ったことのない私は、三奈ちゃんに背中を押されて震える足で中に入った。
お店の中ではいろんな声がしていて、みんながみんな楽しそうで、明るくて、空気が暖かくて、いい匂いがした。私は少し興奮して、頬が少し、赤くなった。
シドロモドロになりながらも三奈ちゃんや響香ちゃんに指導されながら注文した。
三奈ちゃんに、「それでね、最後にスマイルくださいって言うの!」と言われたので言うと、
「あ、えっと、あと、スマイルください!!」
「え、あ……はい!」
店員のお兄さんがちょっと困惑した顔をしたあと、物凄く爽やかな笑顔をくれた。
すごい!これが世にいうスマイル0円!!そう感動していると、後ろでふたりが爆笑していた。
「言ってるところ初めて見た!!」
「えっ、だって言うって!」
「安藤素直すぎくくくっ」
そんなやりとりが、本当なら怒っちゃうかもしれないけど、全然そんなことなくて、ただただ楽しかった。