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夢を叶える方法【ヒロアカ】

第9章 英雄の後ろ姿




「弱いのに、何言ってるんだって…話なんだけど…、天哉くん、の、苦しんで、る、姿、もう見たくない!!私に、できること、を、したいの!……私は……!」
「やめろ!!!!」


私ひとりじゃ何も出来ないくせになんで誰も連れてこなかったんだろう。バカ。


口から血が出た。不味い。


涙がぼろぼろ出てきた。痛いからかなぁ。なんで、もっと強くなれないの?悔しい、悔しい。私にも、強くてかっこいい個性があれば守れるのに。


一瞬眼帯に手をかけそうになり、はっと我に返る。これだけは絶対駄目だ。


足に力を入れ、立ち上がろうとしたが、とうとう立ち上がれなくなった。


「やめて……やだ、お願い、お願いします!……もう、誰も、傷つけないで。おね、がいします。」
「本当に、お前はなんなんだ。おかしな奴だ……。」


ステインさんはそう言って大きな刃物を私に向けた。


あ、死ぬ。嫌だ。死にたくない。死にたくないよ。まだしたいことが沢山あるの。やらなきゃいけない事があるの。まだ、ダメだよ。死にたくない。天哉くんを守らなきゃ。お父さんに、まだ……。


そう死を悟った瞬間だった。路地の入口の方から光が飛んでくるように見えた。あれはなに?


「SMAAAAAAASH!!!」
「出久……く……ん……?」


「助けにきたよ!!飯田くん!!…て、ひ、ひよこちゃん!!??なん、で、血が!!こんなに!!」
「て…んや…くん……を、あの…ヒーロー、さんを……。わたし、ちからに、なれ、なくて……ごめん…ね…。」
「喋っちゃダメだ!!動いちゃ、ダメだよ!!ひよこちゃん!!」


そこで私の意識は途絶えた。

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