第7章 敗けて勝ってその後で
「おまえ、ヒーロー名何にしたって?」
「へっ?」
予想外のことで、アホみたいな声が出る。
違った。除籍について…じゃなかった。
ヒーロー名って……?
「ほら、ヒーロー名は?」
「あっ、えっと、あ、アマネ。」
「はぁ……。」
「だっ!へっ変ですか?」
「お前それ、お前の父親の名前だろ。」
ギクギクっ!
秘密にしていたことなのに、相澤先生にはいとも簡単にバレてしまった。
観念して口を開く。
「……わ、わたしの、目指すものって、いつも、私の両親なんです。優しくって、柔らかくってあったかくて。そういう人に、なりたかったから……。」
そんな人達を、私は
「……まぁ、いいか。本来ヒーロー名に自分以外の誰かの名前を使うのはあまり良く無い。」
「そ、そうなんですか。」
めっちゃ使ってしまった!!大失態だ!
先生は目を見て注意してくれるので、思わず下を向いた。