第7章 敗けて勝ってその後で
授業終わり、私に渡された紙には1つの事務所が書いてあった。
【ヒーロー事務所丸田】
あっ!そっか。ここって
「ねーねー、みんなどの事務所にするか決めたー?」
みんなは悩んでいる。私はというと、悩めないところが悩ましいというものだ。選択肢が1つだなんて。
「芦戸いいところまで行ったのに、指名ないっておかしいよなぁ」
「それぇー!」
「で、安藤に指名入ってるのも変だよなぁ」
「へぇ!?」
尾白くんに名前を呼ばれ、声が裏返った。ぎくぎくぎくっ!また、コネっていわれるんじゃ。
「わ、私もなんでか、わかんない!!おじろくん!コネじゃ、ないよ!!」
「おお、そんな焦んなよ!俺責めたりしないから。」
「ほっ。」
「デクくんはもう決めた?」
「まずこの40名の……ブツブツブツブツ」
「「「芸かよもはや!」」」
「あっ、ごめん!夢中になっちゃって!まだ決めれてなくて……。あっ、ひよこちゃん!ひよこちゃん指名きてたよね。……その事務所って、どんなとこ?ちょっときになっちゃって。」