第7章 敗けて勝ってその後で
いつもより少し遅れて天哉くんが教室に入ってきた。
聞くことによれば、天哉くんはなんと3位!(常闇くんも3位だったらしい。)すっごい!!…でも1位じゃないならおめでとう言わない方がいいのかな……。せめてお疲れさまを…。
「てっ、天哉くんおはよう!体育祭、お疲れ様でした。」
「あぁ。おはよう」
あれ?天哉くん……?いつもと、違う。確信などは無く、なんか違う、なんていうあやふやなものだけど…。
「……元気、無い?」
「そんなことは無いぞ。早く席に着こうか。」
やっぱり、ちょっとどこか変だ。
なんだか天哉くんは元気が無くて、なんだか、天哉くんの目をみると、その目はすごく暗くて、胸が痛くなった。
その小さな小さな不安は、先生が入ってきたことでその時は消えてしまった。