【黒子のバスケ】カラフルの中で~限りある時を共に~
第4章 買い出しはご用心
『洋服一人6着ってだけでも多いのに、何でブランド一色なんだよ!』
『このブランドデザイン良いから俺は好きだけどな~』
『翔には聞いてねぇよ!』
笠松の怒りは最早頂点に上っており黄瀬はオドオドしだすし、翔もまた頬を指先でかじっていたのだが、赤司が笠松に歩み寄ると周りは成り行きを見守るよう静まり返る。
『笠松さんの仰りたい事は理解出来ます、ですがさんが承諾して購入して下さったら物です、受け入れましょう。』
『だがよぉ、幾らなんでも高すぎだろ?只でさえこの人数だ、食費だった』
『俺はまいう棒が有れば文句いわないよ~』
『既に我が儘言ってんじゃねーか!』
『別に火神に迷惑かけてないじゃん』
『お前は人一倍食うだろぉが!』
『火神も人の事言えんのかよ』
『はい、人の五倍は食します』
『お前はどっちの見方だよッ黒子!?』
大食漢2人に、黒子が横やりを入れるものだから火の粉が飛んで来たそんな状況でも物怖じしない黒子に、翔は楽しそうに笑っているがは少し心配そうに見守る。
『で、お前ら変装して行ってどうだったんだ?周りの反応は』
『やっぱり女の子からの視線は多かったッスね、変装しても俺や黒子っちはカッコいいんで、仕方ないって感じでぇってッ!』
『バカ言ってんじゃねぇよッ!』
笠松の蹴りが黄瀬の後頭部にヒットし痛みを堪えるように頭に手を当てると涙目で見上げている姿は、まるでワンコのようだ。
『黄瀬のアホは置いといても、やっぱりこのまま俺達が出歩くのは面倒だな・・』
『やむ終えず出掛ける場合は、少人数に限定したほうがいいね。』
溜め息をはく花宮の隣で氷室の助言に皆同意する。
残りの買い出しの為各自に必要な物の確認を済ませると、再び車のキーへ手を伸ばすと翔に先に取られてしまう。