【黒子のバスケ】カラフルの中で~限りある時を共に~
第3章 相部屋って・・こいつと!?
『赤司君て高校生に見えないね』
『は、否赤司君は俺と同じ高一だぜ?』
『うん、聞いたから知ってる、ただ雰囲気なのかな・・まるで貴族や王室の方を前にしているような感覚になるのだけど、何故かな?』
『・・プッ、貴族・・っつか王室ってマジ発想豊かすぎっしょ!』
『高尾、煩いの・・だよッ』
『とか言って真ちゃんも笑ってるし、アハハ』
爆笑する高尾の横で緑間の肩が微かに震えている。
思わず出てしまった言葉だが、赤司本人も僅かに笑っていた。
『姉ちゃん、赤司君は凄い才能の持ち主なんだ、名家の家柄で、中学時代は生徒会長、高校でも一年生にして部長をつとめる実力者なんだぜ。』
『・・本当、良く知ってんだなお前』
『青峰君にそんな事言われるなんて光栄だな~』
本当に楽しそうに笑う翔に青峰も満更でもない様子だ。
『面白い弟だな』
『ごめんね、煩い子で』
『素直で可愛いじゃないか』
『可愛い・・けど、赤司君にそう言われると少し違和感が』
『そうか』
『あれ、怒らないの?』
『怒るような事ではないからな、それよりもまだ聞きたい事がある』
『何?』
『僕達の今後について、帰る方法を探すにしろ此方の世界について情報が欲しい、パソコンを借りれるか?』
『ええ、今部屋から持ってくるので少し待っていてね。』
リビングを後にしたを見送ると急かさず花宮が不満げに口を開く。
『赤司、お前・・まさかとは思うが、あの女を信用してんじゃないだろうな?』
『花宮さん、僕は少なくとも彼女も翔の事も疑ってはいない、何故なら僕のした質問に対し即答している。それに、この漫画やDVDの内容が偽りだった場合、パソコンから知り得る情報で直ぐにわかる事だと思うからです。』
『・・・・』
今だ納得のいかない花宮だが赤司の見解に筋は通っているだけに口をつぐむ。
『あの、花宮さん・・少なくとも姉ちゃんは皆さんに危害を加えるような人じゃないッスよ?人を傷付ける人間が何より嫌いな人ッスから。』
『ほぅ・・なら、俺のような男は嫌われて当然だな。』
『そ、そんな事ないと思いますけど!ただ・・』